髭だるマン代表より
初めまして、この度笑の内閣の新代表に就任しました、髭だるマンです。
笑の内閣には、大学生の頃からお世話になっており、公演の大・小問わず関わっており、「レギュラー客演」「客演なのに看板俳優」「劇団員」等々と思われておりますが、今回正式に笑の内閣に所属し、そして前代表の高間響より直々に代表に任命されました。
前代表の高間響基笑の内閣は、プロデュース能力に長けており、日本国内のみならず海外公演を成功させる等、精力的に活動を続けておりました。「言った事は必ず実行する」という、簡単そうで中々実現が難しいと思われる事を、出来るという力がこの団体にはあります。
その心意気を、少しでも受け継いで、世間の人々を驚かせるような行動をとれていければ、と思っております。皆様、どうぞよろしくお願いします。
さて、代表しての挨拶の後にこのような報告をするのは大変心苦しいのですが、お知らせします。
笑の内閣次回公演はすでに決まっており『東京ご臨終~インパール2020~』を上演する予定でした。当初は高間響が新作を書き下ろす事になっておりましたが、高間の心身的な疲労もあり、 協議の結果脚本を執筆するのは不可能という話となり、既存の脚本である『ただしヤクザを除く』の再演をする運びとなりました。『東京ご臨終~インパール2020~』を楽しみにしていた皆様、誠に申し訳ありません。一時期、公演そのものを中止にするという案も出ておりましたが、一度やると決めた以上、やむを得ない事情でないのであれば、出来る事をして再演であっても公演を行うべきという判断を下しました。
しかし、こうなったからにはしっかりと運営で話し合い、それにあった企画を作りつつ、皆様の期待に答えられるような公演にしたいと思っております。
改めまして第27次笑の内閣『ただしヤクザを除く』をよろしくお願いします。
高間響前代表より
私は現在、『2型双極性障害』という病気です。躁鬱病です。どれくらい酷いかというと、この文章で面白いことを書くことすらできないくらいです。元気な日は元気ですが、希死願望が強くずっと実家で療養していて働けていないですしダメな日は布団から起き上がれずものも食べれず皆さんの思ってる以上に完全に廃人状態です。残念ながら医者から、新作を書くのはしばらく無理だと言われ、体調を優先し断念しました。
予定していた「東京ご臨終〜インパール2020」という作品は、太平洋戦争時の無謀な作戦インパール作戦とオリンピックのボランティアを結びつけた作品で、アイディアとしてとても面白く今年を逃すともう書けないのでなんとしても書きたかったですし、私には演劇以外得意なこともないので、書き上げれば自信を取り戻せるとは思っていたのですが、ドクターストップがかかったので断念しました。楽しみにされていた皆さんには本当に申し訳ない限りです。
とはいえ、公演をやると言っていながら中止をするというのは、プライドにかけて絶対に許したがいので、選挙に出馬する際に代表を交代していた髭だるマンに、「とにかく好きな作品を再演してくれ」と任せることになりました(これは運が良かったです。そもそも当選していれば演出や運営責任は髭だるマン新代表に任せるという体制になっていたので、ここまで迅速に任せることが出来ました)。作品も運営も安心して全て任せられる仲間がいることを誇りに思います。辛い闘病生活を送っていますが、演劇を通じて早く人間性を取り戻したい一心ですので、皆さんのお力をお借りしたいです。「再演だからみなくていいや」ではなく、たくさんの方に見に来ていただいて、救って欲しいです。体調悪いと言っても身体が悪いわけではないので、元気そうに劇場にいるかもしれませんが、本当に人生最大のピンチです。ファンの方々に助けて欲しいのです。人間生活を取り戻したいのです。お願いします。
これが公式文章です。もう少し詳しく書きます。本当にひどいうつ病です。結果的に新作をかけなかったのはとてもとても悔しいです。何が悔しいて、悔しいという気持ちすら枯れ果てるくらい今辛いということです。代表を交代したのは運がよかったとは書きましたが、もしかしたら運が悪かったかもしれません。もし当選した場合、演出は出来ないし、助成金関係がややこしいということでしたが、落選しこんなことになるなら当選するまで交代するんじゃなかった。議員になれなかったからには、恥も外聞もなく毎日稽古場に行きたかったのに、自分には居場所がないと思うと、そこで一気に鬱が悪化したかもしれないからです。
すでにFacebookにはたくさん書いていますが、鬱になったのは、落選したからというより離婚問題です。妻が妊娠による体調不良で実家に帰ったのが寂しくて寂しくておかしくなってしまいました。その寂しさを埋めるために、さらに演劇を頑張って選挙も頑張ってそして力尽きました。まさか、あんなに大好きな演劇が全く面白いと思えなくなるとは思いませんでした。というか、ゲームも野球も競馬も何もかもが面白いと感じられません。
それでも自分には演劇しかない。今年しか書けないネタだと思って書こうと思いましたが、やはり無理でした。いくつか理由があります。
1・病気が悪化する
とにかく不安でたまらないのです。確かに書き上げたら自信がでるのですが、締め切りがある仕事をして、うまくいかなかったら、出来上がっても納得いく出来にならなかったら、と思うと怖くて怖くて。実は7月くらいに書かないと決断し、今状況が変わっているのですが、今不安は少し和らいでいるのですが、当時はパソコンの前にも座れませんでした。今、こうして「書けたな、やればよかったなあ」と思てるのは、回避したからかもしれませんし本当に失敗だったかはわかりません。
再演であれば自信がある作品であることは間違いないのですが、問題はそれをガンガン宣伝しようという気も復活してないことです。
2・資料が調べられない
私の脚本はとにかく、時事ネタの資料を集めるが第一ですが、鬱になって全く資料が集められない、読んでも頭に入らないのです、これでは難しい。
3・社会問題に腹が立たない
7000m級の山を補給軽視で大失敗したインパール作戦と、その司令官である牟田口廉也の無茶苦茶ぶりはずっとコメディだなと(悲惨ですが)思っていて、かつ猛暑の中のオリンピックの無謀さ、利権まみれのボランティア、最近も糞尿まみれのトライアスロン会場など、面白い(悲惨な)ネタはたくさんあるのですが、私は現在それらの問題に対して「怒り」を感じません。これは脚本を書く上で非常に難しいです。
私は今、怒りは離婚問題に関してしか起こらず、社会問題に対して怒りを感じません。それでは脚本はかけません。
4・予言が当たってほしくない
今までうちの劇団は、「表現規制問題を取り上げたら、直後に問題」「ネトウヨを取り上げたら、もっと馬鹿なネトウヨが出現」「名誉男性を取り上げたら杉田水脈の出現」など、予言が当たる劇団でした。しかし、いくらなんでも「オリンピックのボランティアで死人が出る」というのは当たってほしくない。オカルト的ですがそれも一つです。
5・最終的には髭だるマンに決断させた
ようは、決断ができない病気なのです。私は今、かなり新作を書かなかったことを後悔してますが、どちらにせよ後悔するのです。それを自分で判断しない、というのが大事なのです。髭だるマンは見事に判断しました。これで「自分の後悔じゃなく、髭を恨める」よくやってくれたと思います。
とにかくこうして書いた文章を読み返しても面白くないし、訳のわからない文章になっています。今は、書かなかったことを後悔しまくっているのですが、良い決断だったという状況になって欲しいです。本当に、どうなってしまうのか。治りたい。